池江選手の白血病について治療法と症状
競泳女子の池江璃花子選手(18)が自身のTwitterで以前、白血病と診断を受けたことを明らかにしました。
白血病と聞くと渡辺兼さん、本田美奈子さん、市川團十郎さんなど数多くの有名人があげられます。
白血病といっても種類があります
急性白血病
に分かれている。
小児(0~14歳)や池江選手のような10代の患者に多いのは「急性リンパ性白血病(ALL)です。
リンパ性白血病の中でもがん化する速度が速いタイプの白血病が、急性リンパ性白血病(ALL)です。一方、骨髄性白血病の中でがん化するスピードが早いタイプは急性骨髄性白血病(AML)といいます。
今回はその中の”急性リンパ性白血病”について
と紹介していきます。
急性リンパ性白血病(ALL)の症状
急性リンパ性白血病(ALL)の主な症状は、白血病細胞が骨髄や血液中で異常に増え、正常な赤血球、白血球、血小板がつくられなくなることであらわれます。
白血球が少なくなるとからだの中の抵抗力が弱くなり感染症にかかりやすくなります。赤血球が少なくなると貧血(息切れや動悸)が出ることがあります。
血小板が少なくなることで、出血しやすくなるため鼻血が出やすくなったり、あざができやすくなったりもします。
非常に白血球が低下していると無菌室(ドラマやTVで見たことのある)に入ったり、食べ物も生ものが食べれなくなります。
はじめのうちの症状は熱があがったり、からだのだるさが出てくるなど風邪の症状に似ています。多くの患者さんはこうしたからだの異変をきっかけに病院を受診します。
池江選手はというと
練習中に何度か体調不良訴えたため練習を切り上げた。
肩で呼吸をするような動作があり休ませても全然調子が上がってこなかった。
何か普段より異変があり、あきらかに様子が違っていたようです。
治療の流れ
急性白血病は進行が早いため、診断されるとすぐに治療が開始されます。
急性リンパ性白血病(ALL)の治療の目的は、増えている白血球細胞を無くし、正常な血液細胞を増やすことです。
白血病細胞は血液により骨髄から全身に運ばれているため手術はできません。そこで、複数の抗がん剤を組み合わせて行う化学療法や、造血幹細胞移植を行うことにより全身の白血病細胞を段階に減らしていきます。
治療中は骨髄穿刺により白血病細胞の量をしらべ治療の効果を判断します。
寛解導入療法
治療の最初の段階は「寛解導入療法(かんかいどうにゅうりょうほう)」です。
複数の抗がん剤を用いて、白血病細胞を一気に減らすことを目標にします。
寛解導入療法は3~4週間ほどかかり、入院して行います。大量の抗がん剤を用いる、強力な治療法である分、多くの患者さんは薬の副作用や合併症を経験します。
通常の寛解導入療法により、およそ8割の患者さんは完全寛解を得られます。
ただし、完全寛解が得られても、白血球細胞が完全にからだから無くなったわけではなく、放っておくと再発の恐れがあります。
そこで、完全寛解が得られた後に、さらに白血病細胞を減らすために”地固め療法”を行います。
地固めって聞くとプロレスの四の字固めを浮かべるのは私だけでしょうか・・・。
地固め療法
地固め療法は、完全寛解が得られた後、入院したまま行う化学療法であり、寛解導入療法により5%以下になった白血病細胞をさらに減らすことで再発を予防します。
地固め療法では、寛解導入療法でもちいた複数の抗がん剤を続けながら、別の種類の抗がん剤も加えて数か月治療を行っていきます。
まとめ
今回は白血病の中の急性リンパ性白血病の症状と治療方法でした。
血液の病気ですのでちょっとした傷や風邪と違い長い治療生活をしいられます。今回の池江選手の白血病の公表で私も骨髄バンクに登録を行ってきました。次回はなぜ骨髄バンクが必要なのか、どんな治療が行われているのかを勉強していきたいと思います。
今の闘病生活を続けている池江選手、支えになってくれている方は大勢いるかと思いますが私も声援しています。”頑張って下さい”