白血病ってどんな病気?慢性 骨髄性白血病(CML)を学ぶ
突然ですが皆さんは病気について考えたことはありませんか?死ぬまでに2人に1人は癌になる。とか近年聞きますが血液のがんってご存知でしょうか。私自身医療従事者ながらあまり血液のがんって詳しくは分かりませんでした。
白血病と聞いて「ほーん」と呑気に考えもせず過ごしていました。
白血病とは
血液細胞には赤血球、血少板、白血球がありますが、これらの血液細胞が骨髄で造られる 過程で、がんになります。がん化した細胞は、骨髄内で増殖し、骨髄を占拠していきます。そのため、正常な血液細胞が減少し、貧血、免疫系のはたらきの低下、出血傾向、脾臓(血液を貯蔵しておく臓器)の肥大などの症例があらわれます。
日本では、1年間に人口10万人あたり、 男性で11.4人、女性で7.9人の割合で白血病と診断されています。
白血病は、がん化したタイプから「骨髄性」と「リンパ性」にわけられ、さらに病気の進行パターンや症状から「急性」と「慢性」に分けられます。今回は慢性骨髄性白血病(CML)について説明していきます。
白血病の発症(原因)について
白血病を含む「がん」は、一般的に遺伝子や染色体に傷がつくことで発症すると考えられています。
慢性骨髄性白血病(CML)では、患者さんの95%以上でフィラデルフィア(Ph)染色体の異常な染色体が見つかります。
遺伝子や染色体に傷がつく原因として、放射線治療、ベンゼンやトルエンなどの科学物質、ウィルスなどが挙げられますが、その仕組みは完全には分かっていません。また、白血病は遺伝しませんので親が罹ったとしても、子が必ず白血病になるわけではありません。
白血病の診断は、問診、血液の検査、骨髄検査などの結果に基づいて行われます。
よく会社の健康検診で血液検査をきっかけに白血病発見されることも少なくありません。
貧血などの症状があり、血液の検査から、血液細胞の数や種類に異常がみられた場合白血病が疑われます。
最終的な診断には、骨髄液を吸引する「骨髄穿刺」などの骨髄検査が行われます。
骨髄中の細胞の数や種類、染色体や遺伝子 の状態を確認し、白血病かどうかを確定診断します。